Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lisez 三国志(三) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 312 452 caractères · 628 écrans
「うごくな! 片眼」
と、ひと声吼えておどりかかって来た。
もとより計る気の夏侯惇、善戦はしながらも、逃げては奔り、返しては罵りちらした。
関羽は大いに怒って部下三千を叱咤し、自分も二十里ばかり追いかけた。
しかし彼の獅子奮迅ぶりに、味方もつづききれなかった。
関羽は気がついて、
「ちと、深入り」
急に引っ返しかけたが、それと共に、左に敵の徐晃、右には許の伏軍がいちどに起って、彼の退路をふさいだ。
蝗の飛ぶような唸りは百張の弩が弦を切って放ったのであった。
さすがの関羽も、その矢道は通りきれない。道をかえんと駒を返すとそこからもわっと伏兵の旋風が立つ。
こうして彼は次第に、気の長い猛獣狩りの土蛮が豹を柵へ追いこむように追いつめられて、ついに曹操の大軍のうちに完封された。
日もはや暮れて野は暗い。彼が逃げあがったのはひくい小山の上だった。夜に入ると、下※(「丕+おおざと」、第3水準1-92-64)のほうに、焔々たる猛火が空をこがし始めた。
さきに城内へまぎれこんだ反間の埋兵が内から火を放って夏侯惇の人数を入れ、苦もなく、さしもの難攻不落、下※(「丕+おおざと」