Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

Lisez 三国志(八) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 195 604 caractères · 391 écrans

Aozora Bunko

年八十にちかい老軍師は、何か深い自信をもって、意気すこぶる高いものがある。

翌朝。両軍は祁山の前に陣を張った。山野の春は浅く、陽は澄み、彼我の旌旗鎧甲はけむり燦いて、天下の壮観といえる対陣だった。

――三通の鼓が鳴った。

しばし剣箭を休めて、開戦にさきだち、一言なさんとの約声である。

「さすがは魏の勢、雄壮を極めている。さきの夏侯楙の軍立てとは較べものにならない」

孔明は四輪車の上から、さも感じ入ったように眺めていた。そしてさっと門旗をひらくや、その車は、関興、張苞などに守られて、中軍を出で、敵陣の正面に止まった。

「約によって、漢の諸葛丞相これに臨めり。王朗、疾く出でよ」

彼方へ向って呼ばわった。

魏軍の門旗は揺れうごいた。白髯の人、黒甲錦袖をまとい、徐々、馬をすすめて近づいてくる。すなわち七十六歳の軍師王朗である。

「孔明。わが一言を聞け」

「王朗なるか。めずらしくなお生ける姿を見たり。われに一言あらんとは何か」

「むかし、襄陽の名士、みなご辺の名を口にいう。ご辺はもとより道を知る人、また天命の何たるかも知り、時の人の務めも所存あるはずだ。然るに、隆中に鍬を持ち読み齧れる白面の一書生が、多少、時流に乗ずるや、たちまち、雲を得たるかの如く、かく無名の師をおこすとは何事ぞ」