Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lisez 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 193 caractères · 463 écrans
「……とは、思いましたが」
「将門っ」
「は」
「奥歯に物のはさまったようないい方をするな。貴様は、何か、思いちがいしているな。へんに」
「…………」
「よろしいか。よく聞けよ。十数年という永い間、とまれ、将頼以下の、父なし子、幾人も、あのように、無事、成人させて来たのは、たれの情けか」
「…………」
「そればかりじゃない。もしまた、われら叔父共の庇護がなかったら、兄良持の遺した土地といえ、館といえ、牧場といえ、あの通りに、難なく、今日まで、貴様たち兄弟の手に、残っていると思うのか。――とんでもないやつだ」と、良正は、手にしていた杯の中へ唾するようにいって、それを仰飲した後、またいった。
「そんな甘い考え方だから、ひいては、恩義は忘れて、逆うらみなど抱くようにもなる。――この広い坂東の曠野では、毎日、東から陽が出て、西に陽が沈んでいるだけのように、貴様などの眼には、見えるかもしれぬが、どうして、間がな隙がな、那須、宮城などの、東北の俘囚や、四隣の豪族が、一尺の土地でも、蚕食しようと、窺いあっているのだぞ。――それを十数年の間、防ぎ守ってくれたのは誰だ。いや、たとえ、以前のような宏大な田領、荘園はいささか減ったにしても、都から帰って来て、さっそく、住む家にも困らず、耕す土地もあり、家名も郷土に存続しているという大恩は、たれ