Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ろうごくのはなよめ

牢獄の花嫁

吉川 英治

Lisez 牢獄の花嫁 (ろうごくのはなよめ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 213 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

男泣きに泣くように、顔の筋をふるわした。

「ここまで追い詰めたから、しめたッと思って、分銅を投げつけると、編笠の首に絡みついた。で、もうこッちのものだと、力まかせに絞り込むと、そのとたんに、これだ! 見てくれ! いきなり脇差を抜いて捕縄を切ッたんだ。あっ、と今度は、十手で打つかってゆくとどうだろう、川の中に待っていた小舟へ飛び降りて、矢のように、大川へ出てしまったじゃないか」

「残念なことをした」

「一度ならず、二度三度だ。おれはもう同心が嫌になった。おれには、捕縄を持つような業は適さないとみえる」

「まあ、そう落胆するな。……また上役の東儀氏が、ぶつぶつ苦いことをいうかも知れないが、その代りには、おれがもう一人の怪しい町人を捕まえたから、いささか埋め合せがつくというものだ」

「オオ、彼奴を召捕てくれたか。何か、大事らしい品を、編笠の侍から受け取ったから、それは、時にとっていい獲物だ。それなのにこの俺は、何というへまをしたんだろう」

「おい僻むな。俺の功は、貴様の功だ。お互いにこの事件には、発端から偶然にも二人がいっしょにぶツかって、しかも、九死一生の目にまで共に遭っているのだ。