Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 230 caractères · 280 écrans
「ヘエ――」
「和助は悪党の癖に気が弱いから、倅の言いなり放題に、お夏を嫁にすることを承知したが、自分の殺した石崎金次の娘を、倅の嫁にするのは何としても気が進まない。が、倅の清次郎はお夏の側にへばり付いて半刻も眼を離さないから、どうすることも出来なかったのだ」
「…………」
「ちょうどそのとき、狐の嫁入騒ぎが始まった。悪党同士の推量で、あれは与三松の悪戯に相違ないと睨んだ和助は、与三松に提灯を貸してやって、狐の嫁入をうんと大きなものにし、空巣狙いと一緒に、お夏を攫わせることを思い付いた。あれだけの狐の嫁入が始まると、清次郎もジッと女の番人はしていられない」
「なるほどね」
「清次郎が狐の嫁入を見物に出た後、お夏を首尾よくさらった与三松は、今度は、お夏の隠れ家を教えてやるからと、和助の倅の清次郎をおびき出し、千住の仲間のところに隠して、和助を強請ったのさ。金を出さなきゃ清次郎を殺すとでも言ったんだろう」
「…………」
「俺の名をエラそうに触れるのはイヤだが、うっかりするとどんな事になるかも知れないと思ったからあんな術を使って与三松を和助のところへやったのさ。大方見当は付いていても、証拠のないのを縛るわけには行かないし、責めさいなむのはイヤだからなア」