Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 230 caractères · 280 écrans
三
「これは?」
平次が取上げて万七に訊くと、
「主人の次郎右衛門の煙草入だよ」
「義理の娘を殺したとでも言うのか」
「本人が白状したんだから、文句はあるめえ。もっとも下手人を買って出たのが三人もあるが――」
「誰と誰だ」
「娘のお秀と、手代の喜三郎さ」
「フーム、それにしても、人を殺すのに煙草入を持って投り込んで行くのは念入りだね」
「俺もそれを考えたんだが」
さすがに三輪の万七も、こんな証拠があるだけに、かえって主人の次郎右衛門が一番疑わしくないような気がするのでした。
三
「この匕首は誰のだい」
「誰のでもないから不思議さ。この家の者はその匕首を見たこともないというんだ」
「してみると、下手人は外から入って来たのかな」
「外から入ったものは、こんな間抜けな足跡なんか残さないよ」
万七の指した中庭を見ると、滅多に陽の当ることのないジメジメした土の上に、大きな下駄の跡が往復はっきり付いているのです。
「庭下駄の跡じゃないか」
「その庭下駄が沓脱の上にチャンと揃えてあるからお笑い種さ、――その上に雨戸を外からコジ開けた様子もないのに、今朝婆やさんが死骸を見付けた時は、ちゃんと開いていたというんだ」