Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 230 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

「あの大雪の中に一と晩立っていたのか」

「寮の中にいる術もあるよ」

万七は頑として譲りません。

「それに、下手人の残した足跡は、足駄か高下駄だが、勝は草履を履いていたというじゃないか」

「履きかえたらどうする」

「まアいい、兄哥の言うのがみんな本当として、――人を殺しに行く者が、夜泣き蕎麦を二杯も喰えるだろうか」

「胆の据った野郎だ。呆れ返っているよ」

これでは手のつけようがありません。平次は尻尾を巻いて引退るより外はなかったのです。

「そう言わずに兄哥」

「気の毒だが勝は口書きを取ってお係りに引渡すばかりになっているんだ。助けたかったら、真物の下手人を挙げて来るがいい。銭形のお手際を拝見しようじゃないか」

万七は子分の清吉を顧みてニヤリとしながら、自棄に煙管を引っ叩きます。

平次は悄然として外に出ました。八五郎の面目のために勝太郎を救う工夫は容易につきそうもありません。

田圃の勝床を覗いてみると妹のお粂は浮かぬ顔をして客を断っておりました。

「あ、銭形の親分さん」

「お粂、気の毒だなア」

「親分さん、兄さんはやはり――」

「むずかしいなア」

「どうしましょう、私」

お粂は手放しで泣き出すのです。