Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lisez 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 193 caractères · 463 écrans

Aozora Bunko

当ててみろ。何だか」

「分るものか。ひとの館にある物などが」

「ところが、和主は、見ているはずだ」

「おれが。はてな」

「羽鳥の良兼の館に、きれいなのがいたろう。都ぶりの、すこし年はとっているが、二十五、六の女が」

「え。……玉虫か」

「そうだ。いつかの年、大勢して、純友や、紀秋茂や、津時成などが、伊予に帰るのを、江口の遊里まで、送って行ったことがある。和主も一しょによ」

「ある。あるが……玉虫とその事と、何の関りがあるのか」

「打ちあけるが、彼女はおれの馴じみだった。純友と共に一夜騒いだ家とは、べつな遊宿の女だが、常平太貞盛は、よく通っていた。その貞盛が、ある折、上洛した良兼を案内したのが縁で、東国へ身を引かされて行った。それが羽鳥に囲われている玉虫だ」

信じられない。彼のいうが如き女性とは将門に、思えないのだ。高貴な、そして優しい親切な女性であった気がする。少なくとも彼の印象と感銘ではそうである。

「いずれ、わかる。とにかく、来年また訪れよう。おさらば……」

夜というのに、彼は、豊田を立って行った。馬の背を借るでもなく、どこへ泊るつもりかと、曠野に育った将門ですら、彼の棲息の仕方には、驚きを覚えた。