Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lisez 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 193 caractères · 463 écrans

Aozora Bunko

ひょっとしたら、その中に、姿を変えていたかもしれない。

いやいや、そんな隙があったとも思われぬ。あるいは、亡骸になって、べつにそこらに仆れているのではあるまいか。

将頼、将平たちは、兄の茫然たる面を見るに耐えないように、辺りの敵の死骸を一個ずつ見て行った。が、すぐにその徒労を覚った。

「残念だ。しかし、落胆しているばあいでない。……この上は、手分けをして、たとえ、貞盛がどこへ潜もうと、尋ね出さずにおいていいものか」

将門は面を蒼白にして、弟たちへ命令した。百余人が八組に分れ、里、野末、山岳方面など――思い思いに捜索に向った。

が、その日はついに手懸りもなく暮れた。

翌日もその翌日も、山里の部落や道という道を捜し廻った。こうなると、不利なのは、かえって大人数の方だということになる。いちいちの行動がすぐ遁走者には覚られているにちがいない。それと、土地の郡司は、「下総の将門の手勢らしい――」と聞くと、邪魔はしないまでも、すこぶる冷淡な態度を示した。むしろ、右馬允という肩書をもち、中央政府にも、公卿社会にも関係のある貞盛の方へ、暗々裡な庇護がうごいていた。