Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lisez 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 193 caractères · 463 écrans
「おらあ、食わねえよ。食いとうねえだ、晩に食う」
男が、なお執こく、くり返して、すすめると、彼は、やにわに、石を拾って、抛りつけた。
「ばかっ。そんなに、食わせたけれや、烏にくれてやれ」
石は、男を外れて、罪もない仔馬にあたった。男は、馬房の方へすッ飛んで行き、仔馬も、沢へ、奔り降りた。
牧の中には、こんな丘が、幾つもある。そして、沢の水を飲んでいる馬、横になって眠っている馬、草を泳いでゆく仔馬の群など――眼をやるところに、馬の影が見られる。
けれど、去年の暮、父の良持が死んでから後は、急に、馬の数が減っていた。
父の家人で、いまも牧の管理をしている御厨の浦人は、その事について、ある折、
「御子。――馬ばかりではありませんぞ。御本屋の、穀倉の物、弓倉の中の物、そのほか数ある土倉のうちに、どれほどな物が残っていましょう。……大きな声ではいえませんが、御後見の叔父方が、みな、自分たちの所領の地へ、こそこそ運ばせてしまわれたのでございます。……ええ、馬もです。決して馬盗人の所業ではありません。浦人が、この目で見ておるところです。けれど、あの三叔父の権威にたいして、私などは、顔いろにも出せません。