Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lisez 平の将門 (たいらのまさかど) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 232 193 caractères · 463 écrans

Aozora Bunko

わしには分るな。それがどんな怨霊かは分らないが、襲ッてくることだけはたしかだよ」

というふうに、時もわすれ、舌禍の難も知らぬげに、残暑の蠅を、蠅叩きで、叩きながら、藤原氏の華奢我欲をののしり出すのである。

こうなると、いつ果つべしとも見えない気しきなので、きょうも、そこを訪ねていた常平太貞盛は、

「先生。……実は、ちょっと今日は、さるお方の許へ、寄り道しますので……」

と、逃げ腰をうかせた。――すると、道風は、

「アアそう……」とかろく舌鋒をおさめて、自分も、乾いた硯の蓋をしながら、

「寄り道? ……どこのお館。歌の会でもあるかの」と、たずねた。

貞盛が、いつも愛顧をうけている右大臣家の御子息、九条師輔さまの所へ――と答えると、急に、それで思い出したように、道風は、立て膝を上げて、かたわらの書棚から、一帖の書の手本を取り、無造作に、彼に托した。

「長いこと、お頼まれしていたのじゃが、気がすすまんのでね……放っといたが、ついでがあったので、書いといたよ。これを、師輔君に、さしあげてくれい。……書いてあげたところで、どうせ、ろくな手習いもしまいがね」

「かしこまりました。