Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans

Aozora Bunko

それならば気にかける程の事はなかったと、二人は口を閉じて空を見ていた。待つ夜明けはなかなか白んで来なかった。眠ろうとしても眠れるものではないが、柵を叩いて関守を起してみたところで、無駄は分っている。

二人は、足馴らしに、そこらを少し歩いてみた。その戻りに、そっと、疑問の駕籠のわきを、さりげなく通って見ると、中から微かに鼾声が洩れてくる……。快げに、誰か、眠っているのだ。

すると、鼾声がやんだ。中の男は、身ゆるぎして、同時に、

『駕籠屋っ、肩を入れろ』

と、もういいつけた。

刎ね起きた駕籠屋は、途端に又、息杖を立てた。柵の内で、関所役人の跫音がして来る。気がつくと、湖水のほとりは、いつのまにか白々と朝凪をたてている。

『あっ、開くぞ』

藤左衛門と三平は、颯と駕籠へ入った。

何という敏感で又敏速さだろう。鼾声をかいて眠っていた駕籠は、柵が開くと共にもう先に、駈けこんでいた。そして役宅の方へ向って駕籠のまま、

『お聞き及びでもござろうが、昨日巳の下刻、江戸城内に於て、浅野内匠頭事、主人吉良上野介へ刃傷に及ばれ、そのため、主人の知行所、三州幡豆郷まで、急命を帯びて出向く者でござる。