Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Lisez 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 166 525 caractères · 334 écrans
その三十七
枳園を帰参させようとして、最も尽力したのは伊沢榛軒、柏軒の兄弟であるが、抽斎もまた福山の公用人服部九十郎、勘定奉行小此木伴七、大田、宇川等に内談し、また小島成斎等をして説かしむること数度であった。しかしいつも藩主の反感に阻げられて事が行われなかった。そこで伊沢兄弟と抽斎とは先ず※(「くさかんむり/頤のへん」、第4水準2-86-13)庭の同情に愬えて幕府の用を勤めさせ、それを規模にして阿部家を説き動そうと決心した。そして終にこの手段を以て成功した。
この期間の末の一年、嘉永元年に至って枳園は躋寿館の一事業たる『千金方』校刻を手伝うべき内命を贏ち得た。そして五月には阿部正弘が枳園の帰藩を許した。
その三十七
阿部家への帰参がって、枳園が家族を纏めて江戸へ来ることになったので、抽斎はお玉が池の住宅の近所に貸家のあったのを借りて、敷金を出し家賃を払い、応急の器什を買い集めてこれを迎えた。枳園だけは病家へ往かなくてはならぬ職業なので、衣類も一通持っていたが、家族は身に着けたものしか持っていなかった。枳園の妻勝の事を、五百があれでは素裸といっても好いといった位である。