Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 230 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

「いえ、何にも、――聴きも、話しもしません」

狂人扱いにして、娘一人を二階に押し込め、物を言わせずに一と月睨み通した六助夫婦の安悪党振りの小意地の悪さ――

「ひどいことをしやがる」

平次もさすがに胸の悪くなる心持です。念のためもう一度二階に上がって、娘の住んだ後を見ましたが、手拭一と筋残ってはいません。

「お組はここへ来るとき、何か荷物らしいものを持って来たのかえ」

「いえ、本当に身一つで、手拭から櫛まで貸しました」

「お小遣は?」

「巾着も紙入も持っていなかったようです。お勝手口からすぐ来た様子で、素足に水下駄を突っかけて源次に追ったてられて来ましたが――」

六助夫婦の説明で、お組がここへ来たのは自分の意志ではないこともよく解ります。

「親分、書いたものがありますよ」

ガラッ八は鼻紙に消炭で書いたのを押入の隅から拾いました。

「どれどれ」

皺を伸ばして見ると、覚束ない仮名文字で、

もとお屋敷に奉公していた源次という男がお勝手口へ来て、三河島の母親がツイそこまで来て内証でちょっと逢いたいと言っているからとおびき出し、弓町から湯島までつれて来て、この家へ押込んでしまった。