Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

こちらへ壺を入手し、その壺中の書き物によって、埋宝をさがしだし、日光御修営に必要なだけを柳生に下げ戻しまして、あとはお城のお金蔵へ納めましたならば、八方よきように鎮まりますことと存じますが」

下を向いて言う愚楽の声……これは、隠密などが使った一種の含み声で、口の中で小声を発するのだけれども、奇妙に一直線に走って、数間離れた相手にまで、はっきり聞こえる。そして、それ以上遠いところや、部屋の外へなどは、絶対に洩れることのないという、独特の発音法です。

吉宗は、もうその話は倦きたといったように、

「名案じゃ、よきにはからえ」

つぶやくようにいったきり、だまりこんでしまった。

お納戸役が御膳部へ、朝飯のお風味に出かけていったのち、毒味がすんで、お膳を受け取ってお次の間まで運んでまいります。二、三人のお子供小姓やお坊主が、それを引きついで、将軍の御前へすすめる。

入れちがいに、一礼して立ちあがった愚楽老人は、人形がお風呂敷をかぶったような恰好で、御拝領羽織をだぶだぶさせながら、大奥から、お鈴の間のお畳廊下へ出ていきました。

なんとも珍妙な風態だけれど、いつものことだから、行き交う奥女中、茶坊主、お傍御用の侍たちも、さわらぬ神に祟りなしと、知らん顔。