Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
妙な裁判
一
「へえ、さようで――」
と、撥をあわせながら、与吉、気が気でない。その左膳のうしろに、あのチョビ安の小僧が、お小姓然と、ちゃんと控えているんで。
しかも、こけ猿の包みを両手に抱えて。
妙な裁判
一
この丹下左膳は。
いつか、金華山沖あいの斬り合いで、はるか暗い浪のあいだに、船板をいかだに組んで、左膳の長身が、生けるとも死んだともなく、遠く遠く漂い去りつつあった……はずのかれ左膳、うまく海岸に流れついたとみえて、こうしていつのまにか、ふたたび江戸へまぎれこみ、この橋の下に浮浪の生活をつづけていたのだ。
が、いまの与吉には、そんなことは問題でない。
左膳のうしろにチョコナンとすわっているチョビ安をにらんで、どう切りだしたものかと考えている。
何しろ、チョビ安のそば、左膳の左手のすぐ届くところに、鹿の角の形をした、太短い松の枯れ枝が二本向い合せに土にさしてあって、即妙の刀架け……それに、赤鞘の割れたところへ真田紐をギリギリ千段巻きにしたすごい刀が、かけてあるのだから、与吉も、よっぽど気をつけて口をきかなければならない。
まず……。
「へへへへへ」と笑ってみた。