Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
この面が看板だ
一
この面が看板だ
一
手も加えずに、立ったまま帯が解けるとは、なんの辻占?
空解けの帯は、待ち人……源さまきたるの先知らせか。
それなら、吉。
吉も吉、門之丞にせまられるこの場にとっては、大々吉。
だが――。
もしかすると、源三郎様のお身の上に、ひょんなことでもあって、その虫のしらせでは?
吉か、凶か。
と、萩乃の胸は、百潮千潮の寄せては返す渚のよう……安き心もあら浪に、さわぎたつのだった。
解け落ちた帯は、はなやかな蛇のように、サラリとうねって足もとの畳に這っている。
帯とき前のしだらない己が姿。ひらいた襟のあたりの白い膚にくいいるがごとき門之丞の視線を知った萩乃は、手早く拾った帯のはしを巻きなおし、挟みこんで、ソソクサと胸かきあわせながら、
「言うに事をかいて、源さまのお身に変事などとは! 源様も、そちのような家臣をもたれて、さぞおよろこびなされることでしょう。ひろい日本中に、源三郎さまに刃の立つ者が、一人でもいますか。お前が何を言っても、わたしは信じません。そんなことより、ここにこうしていては、後日の誤解の種です。わたしの迷惑は第二としても、伊賀の源三郎――いいえ! この司馬道場の主の臣を、こんなおろかしいことで傷つけたくはありません。