Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
三
ほっそりした指が、小蛇のように、熱っぽく源三郎の手へからみついてくる。
「あなただって、何も、萩乃が好きのどうのというのではござんすまい。いつまで意地っぱりをおつづけ遊ばすおつもり? ほほほ、いいかげんにするものですよ、源様。そんなにあなたが、司馬の道場の主になりたいのだったら、あらためて、このわたしのところへお婿入りして……ネ、わかったでしょう?」
道ならぬ恋の情火に、源三郎は思わず、一、二尺あとずさりした。
「母上!」
と相手の言葉が、この場をそのまま、身をかばう武器です。
三
刀で殺さずに、色で殺そうというのでしょう。
剣にはどんなに強い男でも、媚びには弱いものです。
イヤ、男を相手にして強い男に限って、女には手もなくもろいのがつねだ。
千軍万馬のお蓮様、そこらの呼吸をよっく心得ている。
だが、なんぼなんでも娘となっている萩乃の婿、いくらまだ名ばかりの婿でも、その源三郎にこうして言いよるとは、これはお蓮さまも、決して術の策のというのではございません。
真実、事実、実際、まったく、断然、俄然……ナニ、そんなに力に入れなくてもよろしい、このお蓮様、ほんとに伊賀の暴れン坊にまいっているんだ。