Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
七
七
この蒲生泰軒は。
その昔……。
日本国中を流れ歩いて、お伊勢さまへおまいりしました時に。
徳川専横の世にあって、皇室尊崇という国体観念の強い泰軒先生は、どんなに清らかな、またいかにはげしい日本愛をもって、伊勢大廟のおん前にぬかずいたことでありましょうか。
神代ながらのこうごうしさに打たれる、伊勢の神域。
ある学者が、北畠親房の神皇正統記という、日本精神をあきらかにした昔の歴史の本を評しまして、この神皇正統記は、前に遠く建国の創業をのぞみ、のちに遙かに明治維新をよぶところの国史の中軸であると道破されました。
まことにそのとおりでありますが、これは何も、その歴史の本だけのことではない。泰軒先生のような人物についても、まったく同じことが言えるのであります。
この幾多名の知れない泰軒先生が、各時代を通じて存在していたということは、じつに、前に遠く日本建国の創業をのぞみ、のちにはるかに明治維新の絢爛たる覇業をよぶところのもので、一蒲生泰軒自身、大日本精神の一粒の砂のようなあらわれであったと申さなければなりません。それが、昭和のこんにちお互いが見るような、この強大な日本意識、民族精神の拡充となったのです。