Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
何人もの男を、それでコロリコロリと殺してきたであろうと思われる切れの長い眼、髪は櫛巻き……。
それが、火吹き竹をチョット振ってよびとめ、
「壺だけれど、持っていっておくれかえ」
「ヘエヘエ、壺でも鉢でも、御不用の品はなんでもいただきやす、へえ」
「じゃ、ちょっとこっちへはいっておくれよ」
と、お藤は手の火吹き竹で土間へ招き入れた。
新世帯にうれしいものは、紅のついたる火吹き竹――なるほど、この火ふき竹にも、吹き口にはお藤姐御の寒紅がほんのりついていますけれど、うらむらくはこの左膳との生活に、それらしい新婚のよろこびは、すこしもございませんでした。
のみならず。
今は。
この壺と、壺にまつわる本郷司馬道場の誰やら、ほかの増す花に見返られて、あわれ自分はすてられようとしている――。
そう思うと、怨みと妬みにわれをわすれたお藤、この壺さえなければと考えたので。
火吹き竹も、へっついの下をふいているうちは無事ですが、ここに思わぬ渦乱の炎を吹きおこすことになるのです。
火ふき紅竹……吹かれた火は、ほんとにくれないに燃えあがるでしょう。
「これだよ。いくらでもいいから持ってっておくれ」