Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
この計略は図にあたり、みなもうこけ猿は、当藩の手にもどったものと思って、喜びをのべて行ったが、わしの心苦しさはます一方じゃ。もはやいかなる手段をつくしても、まことのこけ猿を手に入れねばならぬ」
「いや、その儀なれば、御家老のお言葉を待つまでもなく……」
喜田川頼母が、腕をボリボリかきながら言いだすのを、主水正は叱咤して、
「おのおの方は、いったい何しに江戸表へこられたのじゃっ! 大宝を埋めある場処をしめした秘密の地図、その地図を封じこめたこけ猿の茶壺、その壺を奪還せんがためではござらぬかっ。しかるに、毎日、三々五々、隊を組んで市中見物を――」
「あいや! いかに御家老でも、その一言は聞きすてになりませぬ」
起ちあがったのは、憤慨家の井上近江だ。
「われわれ一統の苦心も買われずに、何を言われるかっ!」
轟々たる声が、四方から起こって、
「相手の正体がはっきりわかってこそ、吾人の強味が発揮される。古びた壺一個、この八百八町に消えてしまったものを、いかにして探しだせばよいか、拙者らはその方策に困じはてておる始末」
「のみならず、寸分たがわぬ壺が、あちこちにいくつとなく現われておるし……」