Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

見るがいい!

前へ斬りこむと見せて、そのままあとへはらった左腕の左刀、うしろざまに見事にきまって、背をねらってしたいよっていた伊賀侍、ガッと膝をわりつけられてのめってしまった。そがれた白い骨が、チラリと陽に光って露出する。一、二、三、四、五と、五つ数えるほどのまをおいて、はじめてドッと血がふきでるのだった。

塀の上に並ぶ顔は、いっせいに眼をふさいで、

「すげえもんだなア!」

「オウ、見ろ、見ろ! よほど苦しいとみえて、土をつかんでころがりまわっているぜ」

「侍は、どうでエ、ニヤニヤ笑って、血刀をさげたまま、右に左に歩きまわっている。あいつはおっそろしく度胸がすわっているのだなア」

「イヨウ、剣術の神様!」

「人斬り大明神!」

「待ってましたアッ!」

「大統領ッ!」

人間の顔が、首から上だけ塀の上にズラリと並んで、割れるような喝采だ。通りかかった人が、この斬りあいにみんな塀の中へ逃げこんで、首だけのぞかせてながめているのだ。

甘酒屋のお爺さんが、赤塗りの荷箱をおっぽりだして、塀のかげへ走りこんだかと思うと、すぐその顔が築地塀の上に現われた。

「この時木曾殿はただ一騎、粟津の松原へ駈けたもう。