Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
隻眼隻腕の剣怪、丹下左膳。
箒のような赭茶けた毛を、大髻にとりあげ、右眼はうつろにくぼみ、残りの左の眼は、ほそく皮肉に笑っている。
その右の眉から口尻へかけて、溝のような一線の刀痕――まぎれもない丹下左膳だ。
黒襟かけた白の紋つき、その紋は、大きく髑髏を染めて……下には、相変わらず女ものの派手な長襦袢が、痩せた脛にからまっている。
「おめえか」
と左膳、塩からい声で言った。
「ひさしぶりじゃアねえか。よく生きていたなア」
「へへへへへ、殿様こそよく御存命で、死んだと思った左膳さま、こうして生きていようたア、お釈迦さまでも――」
右腕のない左膳、右の袖をばたばたさせて、ムックリ起きあがった。
与吉はわざと眼をしょぼしょぼさせて、
「しかし、もとより御酔狂ではござんしょうが、このおん痛わしいごようす――」
「与吉といったナ」
と、刻むような左膳の微笑。
「二本さして侍だといったところで、主君や上役にぺこぺこしてヨ、御機嫌をとらねえような御機嫌をとって、仕事といやア、それだけじゃアねえか。おもしろくもねえ。かく河原住まいの丹下左膳、こんなさっぱりしたことはないぞ」