Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
二
と、その蒼白い顔の植木屋が、つかえた。
根岸の植留の弟子と偽って、この道場の庭仕事にまぎれこんでいる柳生源三郎……ふしぎなことに、職人の口をきく時は、化けようという意識が働くせいか、ちっともつかえないのに、こうして地の武士にかえると、すぐつかえるのだ。
「ミ、三島以来、どうやら面におぼえがあるぞ。壺はいかがいたした。こけ猿は――」
と眉ひとつ動かさずに、きく。
与吉は、およぐような手つきで、あッあッと喘ぐだけだ。声が出ない。
どうしてこの伊賀の暴れん坊が、当屋敷に?……などという疑問は、あとで、すこし冷静になってから、与吉のあたまにおこったことで、この時は、つぎの瞬間に斬られる!――と思っただけだ。
植木屋すがたの源三郎は、うら木戸の植えこみを背に、声を低めた。
「壺を出せ! ダ、出さぬと、コレ、ザックリ行くぞ!」
与吉は、やっと声を見つけた。
「へえ、こけ猿の壺は、丹下左膳てえ化け物みてえなお方の手もとに……あっしもそれで、とんだ迷惑を――実あ、チョビ安というところ天屋の小僧が、あらわれ出やしてネ……」
一語ずつ唾を呑み呑み、手まね足真似で、与吉は自分で何を言っているかも知らず、しどろもどろだ。