Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate
また、従軍僧のうちの二位ノ僧都専親は二位ノ尼の養子、律師仲快は教盛の子、阿闍梨祐円は経盛の弟――といったふうに、これもみな血縁の人々だった。
およそ二百人余はいたろうと思われる一門の妻妾、その姫、女官、侍女たちの姿や生活は想像もできるが、名や素姓は分かっていない。わずかに判明できる主なる女房たちだけは、二八二回「女房の柵」の章に掲げておいたからそれを参照されたい。
こう並べて来て、再び痛感されることは、平家軍とはいうが、これは全く軍隊といえるような軍隊ではない。大きな家庭と家庭の集合にすぎない。それがどうしてこんな大悲劇を余儀なくされてしまったものか。世界史にもない悲戦である。
註にも及ぶまいかと、前掲の人物表には、安徳天皇と御母建礼門院徳子のふたりは除いておいた。悲戦の中でも一そう悲劇的な象徴はこの余りにもきれいな母子の像である。よく人は義経を悲劇の主人公というが、義経はなおその惨風悲雨のみじかい生涯にも、描きたい虹を自己の夕空に描いて行った。むしろ悲劇の人は平家方に多い。孤父経盛などは目立たない人だけに、なおさら深刻なその一人だったといえよう。