Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate

Aozora Bunko

新平家落穂集――筆間茶話――

同時にまた、書幀そのほかに、あいかわらずな熱意をもっておすすめくだすった朝日出版局の諸兄にもあつくお礼を申しあげます。――と、こう書いて来て思うのですが、どうも作家というものは、作品を生むまでには、朝な夕なの胎愛や陣痛をもいとしむものですが、生んでしまって、それが社会に送られてしまうと、鳥の親みたいに、もう素知らぬ振りになるものとみえます。それは他人の子よりは可愛いものにちがいないんですが、すぐまた次の想卵を抱いてしまっているせいでしょうか。どうぞ、おゆるしをねがいます。

昭和三十三年五月一日

英治

新平家落穂集――筆間茶話――

時、保延三年。藤原専制の末期――西紀一一三七年。

崇徳帝の朝廷と、鳥羽上皇の院政と、二つの政府の下に、まだ中流層といったような層はなく、貴族層と低い雑民層だけの二相社会があった。べつに、大兵力をもつ僧団勢力がある。これには朝廷も藤原氏も手を焼きぬく。ために、地方出の武人が番犬的に登用され、朝廷にも、院にも、常備軍がおかれた――それが武者所。

平ノ忠盛の長男平太清盛(二十歳、後の太政入道)。遠藤盛遠(二十一歳、後の文覚上人)。