Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate
京の雷と有馬の河鹿
門内には八百年前の武人と元禄の俳人の碑とが並んでおり、門外には現代の自転車やら往来が描かれていて、長い宇宙の時間が一図の中に縮写されている景がぼくには面白く思われる。
膳所は湖畔の長い町なので、フンドシ町という汚い俗称があったそうであるが、琵琶湖から瀬田川へかけて今でもポンポン蒸気の遊覧船が上下しているなど、まさに芭蕉の句も夢、義仲や兼平の生涯も夢、ただ瀬田川の水のみが悠久に似るという――平凡な感慨に旅情を遊ばせるにふさわしい。健吉さんのスケッチには、それが即興的によく出ているとぼくは思うが、どうであろうか。(二九・七・四)
京の雷と有馬の河鹿
大阪朝日会館の読者大会はあすだが、今夜の泊りは京都とのこと。駅からまっすぐに旅館の大文字家へ行く。
ここは画家文壇人などの文化人のお陣屋みたいな定宿である。東京を出る前日、今日出海氏から「小林秀雄が大熱を起こして大文字家で寝こんでいる」と聞いたので、さっそく見舞おうと思って訊ねると、つい先日のアサヒグラフの表紙になったここのいとはんが「いいえ、いやはりまへん」というので、なにやら拍子抜けしたが、しかしほんとでなくって、まあよかったとも思う。