Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
二
むじゃきなチョビ安の言葉に、左膳は、たった一つの眼をうるませて、
「おれがここで暴れだしゃア、その前に、チョビ安の頸が血を噴くってわけか。コーッと、なるほどこいつア、手も足も出ねえゾ――」
二
実際こうなってみると、いかに刃妖丹下左膳でも、ほどこすすべはない。
チョビ安の咽喉と白刃との間には、五分、いや、三分のすきもないので。
左膳の返事一つで、その斬っ尖がチョビ安の首に突きささることは、眼に見えている。
伊賀の連中も真剣だ。
決しておどかしでないことは、その、チョビ安に刀を構えている侍の、黒覆面からのぞいている血走った眼の色でも、わかるんです。
静寂……秋の夜更けは、身辺に黒い石を積みかさねるように、圧しつけるがごとく感じられる。
沈黙を破ったのは、この隊の頭目、高大之進でした。
「子供をたすけたいと思うなら、さ、それなる壺を拙者の前にさしだされい」
左膳は、隻眼を笑わせて、凝然と天井を振りあおいでいる。
チョビ安は無言……お藤も、今はもう言葉もなく、うなだれているばかり、はだけた襟の白さが、この場の爆発的な空気に、一抹の色を添えて。
「返答はどうしたっ! 返答はっ」