Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
かえって、怒りをますばかり……。
「門之丞は――」
といって、玄心斎は、なおも心を残しながら、起ちあがった。
「は、別室にて、お二人のおいでをお待ちでございます」
との少年の答えに、
「それみろ。早く行け」
源三郎がうながす。部屋を出る時に、玄心斎がなんとかささやきますと、
「ウム。心得ておる」
そう言って源三郎は、大きくうなずきました。
やがて――。
大八と玄心斎がその室を去りますと、少年の手で膳部が運びこまれて、源三郎の前に置かれた。
「ソ、そちが給仕をしてくれるのか」
「は。不調法ながら……」
無言のまま源三郎は、まず、吸い物をすこし椀のふたにとって、少年の前につきだした。
毒見をしろ……という意。少年も、だまってそれを受け取って、口へもっていきます――。
二
膳にならんでいるすべての物は、順々にすこしずつ分けて、少年のまえにだまってさしだす……毒殺に備える用心。
少年もまた、臆する色もなく、それらをみんな口に入れている。すき洩る風になびく燭台のあかりをとおして、じっとそのようすを見守っていた源三郎、笑いだした。
「はッはッは、ド、どうだ、ま、まだ死にそうなようすは見えぬな」