Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate

Aozora Bunko

なにしろ、壇ノ浦までは、まだまだ、だいぶぼくの風雪の道もかかるとおもう。ゆっくり読んでいただきたい。(三〇・一・二)

*

正月中、快晴な日が実によくつづいた。東京では近年おぼえがない。

これと、こんどの政変とが、人心の上に、心理的作用をもって鳩山さんを有利にしたといっては、非科学的だろうか。歴史ではありうるのである。

平家の都落ちまでは、じつに天候が悪かった。治承の飢饉が平家を弱めたことはひと通りでない。

それが、源氏の進出以後は大体、天候もよく、五穀も出まわっていたらしい。源氏に希望をかける前に、一般の庶民は、天候に気をよくしていたのである。天も怒るとか、天も味方すとか、よく古典にはみえるが、それの現代的な解釈と把握とは、むかしのように単純なわけにはゆくまい。

月末、京都へちょっと行くが、京都の底冷えはよくいわれる。この回に、寿永三年の年暮の雪を書いたが、建物といい暖房の設けといい、皆無といってよい源平時代の都の寒さなど、想像のほかである。それは、江戸時代の夜の暗さが、今日の作家では、どんなに暗いか、書けないのとおなじで、従って、歴史上の人間の官能描写なども、どこまで可能のことかと正直おもう。