Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate
われらの会話を、杞憂一片にすぎないものとして砕花老「まわれますとも、神戸はまとまっていますよ。ね、神戸はしかも私の散歩地域だ」
また小雨。支局の車で、清盛塚、琵琶塚へまず走る。市街の南端れ。戦災のあと、なお荒涼の路傍に、高い十三重塔の石を仰ぐ。
転じて、山の手へ向かう。高台に立って展望したいのが、ぼくの希望。なにしろ、清盛と神戸の関係、また遺蹟などといったら、余りに膨大で、旅すがらの、片手間にはゆかない。地理的な概念をつかめれば望外というもの。
神戸らしい山の手住宅街。坂の下から歩く。だいぶ登って、右側をのぞくと、深い断層の切れ目みたいな渓流になっている。ふとみると、××温泉という文字が、崖際の家屋の横にみえる。「湯家ですね、平家時代の」「何です、湯家って」「清盛の別荘の上にあったという湯泉です」「今も湯泉じゃないか、あれは」「さあ、沸かし湯でしょう」山上に料亭があるらしい。そこの専用らしい橋に立って、たそがれを忘れて佇む。六甲、摩耶などの山つづきである。麓に、祇園神社があるわけもうなずかれる。視野を、清盛が経営した大輪田ノ泊の築港にまで馳せて、そのころの「福原京」