Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate
徳川美術館とならんであれだけは自慢できると思いますよ。よく名古屋の知性度を低いと人はいいますがね」
と、パチンコ産業のみが名古屋にあらざるの弁を一しょになって振ってやまない。
大都市ほど矛盾も大きい。百メートル道路やテレビ塔の陰翳に茶道が盛んであるなども、何か現代名古屋図の矛盾のようでいて、そのくせ、おかしくないのである。昨夜、かもめ旅館で各流の茶匠たちと会したときにも「名古屋人がお茶を飲むことはたいへんなものです。一昨年の茶業組合の統計でしたが、なんでも、抹茶の使用量は、名古屋だけで、一日五十貫ということでしたが」と、松尾宗匠の話であった。
ところで、その松尾宗匠は、酒は一滴も飲まないというので、席上、茶酒一味論が交わされたりしたが、それをわが春海宗匠が、今朝、朝飯時に句として、
宗匠に酒の道説く浴衣かな
と、やった。
これの好評に気をよくしたものか、名古屋からの車中でも、春海宗匠はしきりに駄句を案じては、ぼくらの同好に示し、「ひとつ、この車中は、吟行ということにしようではないですか」と、食べ終わった弁当殻を座席の下へ、押し込んだ。辺りに乗客がいないでもないのに、まことに怖るべき大言といわねばならない。