Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
お美夜ちゃんはうつむいて、
「あたいの待っていたのはね、どこかの人よ。そして、その人は、意気なところてん屋さんなの。そんな、お侍さんのできそこないみたいな、ひねッこびた装した人じゃアなくってよ」
こんどはチョビ安がしょげる番で、
「だから、これにはわけがあるといってるじゃあねえか。おらア、仮りの父ができて、さむれえの仲間入りをしたんだ」
「ふん!」
とお美夜ちゃんは、小鼻をふくらませて、
「そう? 安さんは、お武家衆になったの? じゃ、もう、お美夜ちゃなんかとは遊ばないつもりなのね。いいわ、あたいは、お武家なんか大きらいだから……」
大狼狽のチョビ安は、また向うをむいたお美夜ちゃんの肩に手をまわして、
「おいらも、さむれえは好きじゃアねえが……」
「父ちゃんがいつも言うわ」
お美夜ちゃんが父ちゃんというのは、彼女は知らないものの、ほんとはお祖父さんに当たる作爺さんのことなんです。
「父ちゃんがいつもいうわ」
とお美夜ちゃんは、くりかえして、
「お侍なんて、つまんないものだ。食べるために、上の人にぺこぺこして、おまけに、眼に見えないいろんな綱で縛られているって……眼に見えない綱なら、いくらしばられていたって、見えないわね」