Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
地図に用あるがゆえに、その地図を封じこめある茶壺に用あり。早々壺を渡して然るべし」
無記名です……こう書いてある。
じっと紙をにらんだ丹下左膳、二、三度、読みかえしました。
はじめて知った壺の秘密――左膳はそれにおどろくとともに、もう一人新たに、なに者か別の意味でこの壺をねらっている者のあらわれたことを知って……身構えするような気もち、左膳あたりを見まわした。
依然として、森閑とした秋の真昼だ。
江戸のもの音が、去った夏の夕べの蚊柱のように、かすかに耳にこもるきり、大川の水は、銀灰色に濁って、洋々と岸を洗っています。
「この矢文で見ると、柳生の先祖がどこかに大金を埋め隠し、その個処を図面に書きのこして、茶壺のなかに封じこめてあるのだな……ウーム、はじめて読めた、チョビ安とともにあの壺を預かりしより、昼夜何人となく、さまざまな風体をいたしてこの小屋をうかがう者のあるわけが!――そうか、そうだったのか、昨夜もまた……」
左膳は、眼のまえにたれた筵に話しかけるように、大声にひとりごと。
「しかし、貧乏人にやるとかなんとか吐かしやがって、なんにするのか知れたもんじゃアねえ。