Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate

Aozora Bunko

ぜいたくなものです。まア、こうはいかないが、亭主関白の位とかいって、たいがいの人が、家庭で奥さんのまえでは、これに似た調子で大いにいばっているけれども、一歩省線の吊皮につかまって役所なり会社なりへ出ると、社長、重役、部長、課長なんてのが威張っていて、ヘイコラしなくちゃアならない。ちょっと悲哀を感ずることもあるでしょう。ところが将軍様なんてのは、いばりっぱなしなんだから、一日でもこうなってみたら、さぞ痛快だろうと思うんで。

やがてのことに……。

湯からあがってきた吉宗は、平服に着かえて、居間へ帰った。

「お爪を――」

といって、あとを追ってきた愚楽老人が、そこの九尺の畳廊下に、平伏した。手に、小さな鋏を持っている。

いま見ると、この愚楽老人、上様拝領の葵の黒紋つきをはおっているのだが、亀背の小男だから、まるで子供がおとなの羽織を引っかけたようにしか見えない。

吉宗はニコリともせずに、縁に足を投げ出した。

愚楽が冴えた鋏の音を立てて、その爪の一つを切りはじめると、

「柳生は、だいぶ苦しがっておるかの?」

御下問です。

二

冬は、黒ちりめん。

夏は黒絽を……。