Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.861 caratteri · 480 schermate
いやに気をもたせて、なんだい、おもしろくもない。お前、なにかたいへんなことを、あたしに隠しているね?」
与吉はいったいかってなやつで、このお藤姐御の家にだって、よっぽどいるところがなくなって困らないかぎり、てんで寄りつきもしないのだ。だから、与吉がこうやってころげこんでくるのは、目下八方ふさがりの証拠で――もっとも、相手が与の公ですから、お藤姐御はてんで歯牙にもかけていない。来れば来たかで、部屋の隅っこへごろ寝をさせてやるだけで、一つ屋根の下に泊まっていても、なんということはないんです。
丹下左膳が、つい近くの、浅草の橋の下に小屋を結んでいることは、与吉はまだ、お藤姐御に隠してあるので。
明かせば、いまだに左膳へ対して抱いている恋心から、姐御は、さっそく左膳のほうへ味方をするにきまっている。それじゃア敵をふやすようなもので、こけ猿の茶壺を種に、司馬の道場へ加勢するか、あの伊賀の連中へ与するか、どっちにしろ、ここでぼろい儲けをしようとたくらんでいる与の公にとっては、大痛事。
で、黙っていたんだが、隠していることがあると図星をさされてみると、相手は姐御の貫禄、与吉、グウの音もでないでいる時、不意に、表の路地にバタバタとあわただしい跫音。