Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate

Aozora Bunko

それから怒らせた以上、吉川の方へ突ッ走らせるのは愚だよ。その上吉川の方へ向いて行くはずがないと思い込んで、初手から高を括っているなんぞは、君の平生にも似合わないじゃないか」

結果の上から見た津田の隙間を探し出す事は小林にも容易であった。

「いったい君のファーザーと吉川とは友達だろう。そうして君の事はファーザーから吉川に万事宜しく願ってあるんだろう。そこへお秀さんが馳け込むのは当り前じゃないか」

津田は病院へ来る前、社の重役室で吉川から聴かされた「年寄に心配をかけてはいけない。君が東京で何をしているか、ちゃんとこっちで解ってるんだから、もし不都合な事があれば、京都へ知らせてやるだけだ。用心しろ」という意味の言葉を思い出した。それは今から解釈して見ても冗談半分の訓戒に過ぎなかった。しかしもしそれをここで真面目一式な文句に転倒するものがあるとすれば、その作者はお秀であった。

「ずいぶん突飛な奴だな」

突飛という性格が彼の家伝にないだけ彼の批評には意外という観念が含まれていた。

「いったい何を云やがったろう、吉川さんで。――彼奴の云う事を真向に受けていると、いいのは自分だけで、ほかのものはみんな悪くなっちまうんだから困るよ」