Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate

Aozora Bunko

一万人に一人もあるかないかである。

そのくせ、航空兵器の惨害は、ひとり残らずうけたのだ。十二歳の頭が大人の科学を持った結果だろうが、これからの航空学は、水晶岳のような使い方にして貰いたい。人道主義の大国から譲渡されるというジェット機などは、さだめし、そういう使途をあちらでも望んでいるものと考えたい。

十二歳といえば、妻が町で毛糸の腹巻を買ってきてくれた。ところがダブダブで足もとへ抜けてしまう。やっと十一、二歳用のと取換えて来て、ぼくのお腹にちょうどよく収まった。

一週に二度ぐらいは、軽井沢の新コースをクラブをかついでまわっているが、病後の体は、特に腰から下は、いっこう肉が付いて来ない。失脚などという語のある通り、脚を度外しては健康はないぞとシナの古人は戒めている。しかし、ここの高原の二ヵ月ほどを、ぼくは毎年、「新・平家」を書く一年中の蓄電期としているので、ことしも無為には送らないつもりである。せいぜい、皮膚を焦き、ヘタな球を飛ばして、文壇ゴルファーどもを、へいげいしてやろうと思っている。

去年の夏、ここの机で書いたのは、木曾旗挙げから、義仲上洛、一門都落ちのあたりであった。