후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
電波は、眼に見えない網のように空中に拡がって、直ちにタイタニック号の無電に感応している。
丁度この時そのタイタニックの無電室では、主任技師のフィリップスが受信器を掛けて、何かニュウスを拾おうと、掃海事業のように無電の手をひろげ、耳を澄ましていた。
其処へ突如、じ、じ、じっと、何処かで叩いている通信が引っ掛って、
「前方近距離に――」
とフィリップスが聴き取り出した途端、船室給仕の一人があわただしく飛び込んで来て一枚の頼信紙を差し出した。
「局長、大至急これをお願いします」
と言う。見ると、船客の電報である。レイス岬の無電局まで届かせて中継ぎすべきものだ。フィリップスは直ぐ機械に向ってその電文を送信しようとすると、再び、じ、じ、じい――しきりに何か通信して来る。
「前方近距離に――」
真剣に受信する気のないフィリップスには、ただ発信の妨害になる許りである。
「何が『前方近距離』だ!」フィリップスは舌打ちした。
「五月蝿いやつだ!」
が、何処か近くから、電波は執拗にまだ「前方近距離に――」を私語き続ける。
邪魔になって船客の電報が打てない。
肝癪を起したフィリップスは、強く電鍵を叩いた。