일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

のいい帆船である。何一つ――全乗組員の他――無くなっていないのだ。白昼の大洋に漂う、この整然たる無人の帆船は、正に百パーセント以上の怪異味だったに相違ない。が、船長の船室らしい部屋を精査すると、ある可き筈の時辰機が無かった。しかし、この発見は、何ら神秘を解く鍵にならないのみか、疑問は、増す一方である。乗組員の暴動とか何らかの騒動ということも、帆船などにはよくあることだが、この場合には、この一絲乱れない船中の状態が、そういう想像を完全に逆証する。実際、メリイ・セレスト号上の生活は、或る瞬間まで、幸福に、そして常態に続けられて来て、其の或る瞬間、突如として乗組員の全部が姿を消したものとしか考えられないのだ。その証拠には、今絞った許りで未だ濡れている洗濯物が、水夫達の船室の前の綱に掛けてあって、水が滴って、甲板を一線に濡らしていた。それ許りか、船長室には、食べかけの朝飯が其のまま食卓に載っていた。

食卓には、四人の人間が向っていたらしく、そのうち一人は確かに子供と見えて、小さな匙でオウトミイルが半分ほど食べてあった。船長の椅子らしい上座の卓上には、真ん中から切った固茹での卵子が二個、二つとも玉子コップに這入って立っていた。