후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
シュナイダア夫人はその朝に限って、学校まで送って行きたい程に思ったが、自宅には、ケネスという三つになる男の子が病気でむずかっているので、そうもならず、直ぐ引き返さなければならなかった。しかし、何かしら重い心臓が夫人の足を捉えて、そこの国道へ釘づけにしたに相違ない。
「ドロシイはいつものようにいそいそと、時どきふり返って手を振りながら遠ざかって行きましたが、私は、ドロシイが見えなくなってから十五分間も、夢中で道の真ん中に立って、その姿の消えた方向をじっと見詰めていました。気が付くと、低声にドロシイの名を呼び続けていました。何んですか、訳もなく耐らなくなって、追っ掛けて行って伴れ帰りたい気が致しました」
と、後でシュナイダア夫人が郡警察官ヘンリイ・マンガア氏―― Henry Munger ――に言っている。
ドロシイの父ウイリアム・シュナイダアは、近くのフリント市のビュイック自動車会社に勤めている塗工で、そのマウント・モウリス町の場末ブレント入江ロレイン街七一二番という自宅から、毎日自分で自動車を運転して工場へ通っていた。もう一台自動車を買って、シュナイダア夫人がドロシイを乗せて学校の送り迎えをするようにしたいと、夫婦で寄りより話し合っていたが、二台の自動車を置くことは、一職工のシュナイダアにとって鳥渡重荷な