후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
タマス・ケリイがしきりに話しかけて、自然らしくホテリングをガレイジに引き止めて置いている間に、ペイルソルプとマンガアは家へ引っ返して行って、何事が起ったのか喫驚しているホテリング夫人へ、
「あの御主人のダッジは何んな色でしたな」
「あら、何故でしょう。灰色がかった青で御座います」
「今は青じゃありませんよ。黒ですよ」マンガア老刑事が、
「最近黒に塗り直したんじゃないんですか」
「へええ、存じません。確かに青灰色の筈ですけれど――変ですねえ」
刑事の要求に依って、ホテリングの外套と帽子が全部持出された。帽子の一つは「大きな眉庇の附いた黒褐色毛皮製の鳥打帽」で、前掲の農夫アウナイ・ベエコンの述べた犯人の帽子と完全に一致するのだ。三人は、どきどきして来る心臓を鎮めて、その外套の右肩へ一斉に眼を据えた。再びベエコンの証言に依れば、「薄茶と緑の霜降りの外套、其の右肩の部分に、一見何人も気の付く著しい油の汚点がある」――筈である。成程外套は薄茶と緑の霜降りだが、汚点は無かった。が、よく見ると、最近入念にクリイニングした形跡が、読まれるのである。
底は、もう割れた。
不可能が、可能どころか、確定に急転したのだ。