일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

ジェネシイ郡刑務所へ収容されると同時に、ホテリングは再び自殺しようと試みている。何時の間にか看視の眼を眩まして廊下の隅から錆び釘を抜き取って、また咽喉へ突き立てたのだ。ほんのかすり傷だが、血が流れ出て、襯衣の前を真紅に染めた儘、刻を移さず郡警司フランク・グリイン氏のまえへ引き出された。これより先、刑事の一人は逸早く宙を飛んで、何時でも召喚出来るように自宅に足止めしてある、あの、犯人の顔を見識っている唯一の証人アウチイ・ベエコンを迎いに走っている。ドロシイ殺しの犯人が挙ったという噂は、忽ち此の辺の名物の野火のように、もうフリント全市に拡がっていた。冬のことで、早い夕闇と緒に、刑務所の前の野次馬は刻一刻人を加え気勢を増して来る。間もなく、息せき切ったベエコンが、前屈るようにグリイン氏の室へ突き込まれて来た。瞬間、部屋中の顔から顔へと眼を走らせて、ふと其の視線が、刑事に囲まれて立っているホテリングを撫でると、――その儘動かない。一、二秒窒息的な静寂が、あった。ベエコンは、妖気に魅縛されたように、不思議な陶酔でホテリングを凝視めていたが、軈て気が付くと、彼は犯人に跳びつくように拳を振り上げていた。