일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

不気味な予感に駆られて、二人は静かに自動車を降りる。谷を下って、水の乾いた河を横切って岩のかたまっているところへ近づいて行った。手だけが宙乗りしているのではない。全米の公衆にショックを与えるべき運命の、恐怖と秘密が其処に二人を待ち構えていたのだ。いや、屍体が手を上げて、その発見者を呼んだ、と言っていいのであろう。手――それは、若い美しい女の、真っ白な手だった。鳥渡した機みか、それとも天の配剤とでもいうのか、屍体は、岩の間に落ち込んでいて、少し離れると完全に見えなかったが、手は、まるで地面から生えたように、岩の上に突出していて、ああしてトニィの注意を捉え、それによってあのセンセイショナルな事件を呼び、引いては犯人の逮捕を見るに到ったのである。

被害者の皮膚は、白くて、柔かい。顔も手も、手入れが往き届いていて、爪など、最近綺麗にマニキュアしてある。尠くとも中流以上の、室内的な静かな生活をしていたものであろう。シェリダン博士は、念入りに検屍を行ったが、其の結果は、上の半月湾国道から二十呎の高さを墜落した際に受けたであろうと推測される数個の微小なる擦過傷が顔面に認められた丈けで、外傷としては、他に何ら死因と思為し得べきものを発見することは出来なかった。