후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
やわらかい寝台と、すばらしい朝飯と、それに、金がついてる、仕事と言っては、手足を伸ばして眠るだけだ。こんな口が暫らくつづいて呉れるといいんだがな」
この、ホテル・アムステルダムの十四号室に昨夜誰か泊って、しかもその好奇な人間は朝になってもまだ生きている、という愕くべき報知は、瞬くうちに近処に拡がって、奇蹟のように人々に眼を見張らせた。迷信家は悲しげに十字を切りなどしながら、
「ウィ! しかし、今日はまだ木曜日じゃないか。金曜日の晩も泊ってみるがいい、そして、土曜の朝、生きて十四号室を出て来るか何うか――それこそ見ものだ」
「金曜は、悪魔の日だ。その夜十四号に眠るほどの馬鹿は、夜半に突然気が狂って、何とはなしに死の誘惑を受けて耐らなくなって自殺するに相違ない。あの部屋に棲む悪霊があいつの頭へ死の観念を注ぎ込むにきまっているのだ。黙って見ていよう」
などと、私語き合った。
女将セレスティンは躍起になって、
「あの部屋を締め切って、扉も窓も釘づけにしてしまおう。あそこにだけ悪魔が居るなら、それでいいわけです。私は二十年もこの建物に住んでいますが、ほかの部屋には、何ひとつ変った事のあった例はありません」