후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
実に、一アルフォンス・ベルチョン出て全世界の警察事務と探偵術が一変したと言われている。その上、実際の捜査にも、科学的推理に根拠して、快刀乱麻を断つ底の断案を下し、また頗る奇行に富んだ人であった。一名ベルチョナアジュと云う人身測定法を博士が創案したのは、一八七五年で、間もなく巴里警視庁鑑識課長に就任し、一八八八年二月にこのベルチョナアジュ法は初めて的確に個人識別法として採用され、其の筋の武器として、世界中到るところに応用されるに到ったのである。その時分の巴里は、欧羅巴の政治の中心であるとともに、人間の塵埃棄場、あらゆる犯罪の巣窟だったが、ベルチョン博士が鑑識課長――後、嘱託――となると同時に、犯罪者は漸く姿を隠して、防止と検挙の実績が統計的に上った事実に徴しても、如何にこの法医学の泰斗アルフォンス・ベルチョン博士の研究と活動が目覚ましいものであり、犯罪社会に怖れられたかを窺知するに足るであろう。
いまこのベルチョン博士が、オテル・ダムステルダムの三階十四号室に現れて、自殺室事件の主要人物として登場したのだ。
巴里ジャアナリズムの全スポットライトは、以前に増した興味と関心をもって、またこのロウモン街のささやかな一ホテルへ集中されることになった。