후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
つまり大の虫を殺す為に小の虫に眼を瞑るのだ。余り表面に出ない限り、大概の事は不問に附して呉れる。土台、警察としては、必要に迫られて遣っていることで、そうでなくても、小事件を顧みる時間も人手も無いのだから、その澎湃たる犯罪の大波の前に、内輪の者に等しいスパイの行動など、何ら注意されなかったのである。斯う言う何から何まで快適な四囲の条件に乗って、その狂暴な慾望が、フリッツ・ハアルマンを自在に推進させたのだ。武骨な、そして元気な、人当りの好い「町の男」で、そう言えば、変質者によくある、きいきい引っ掻くような、高調子の、女性的な声をしていた。
表看板の肉類は、附近の公設市場から、拾うようにして仕入れて来る。もう一つの肉は、これも附近の停車場で釣って来て、其の食糧欠乏の日に、ハアルマンだけはストックに困らなかった。流行る訳だ。相変らずにこにこして、誰彼となく軽い冗談口を叩き乍ら、「血だらけな前掛」をして肉を切っている。自慢の腸詰を作っている。この腸詰がまた評判物で、実によく売れた。
さて、ロッテ夫婦のフリイデル少年捜索願を受理したハノウヴァ警察である。放浪少年の集まる場処と言えば停車場に決まっているから、私かに此の方面に眼を付けていると軈て一つの聞込みが揚った。