후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠4(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 264,133자 · 524화면
いま、米友が背中から卸して水を飲ませようとしているその男は幸内でありました。けれども幸内は、米友の知合いではありません。ムクはよく知っているけれども、口を利くことができません。
幸内はまだ生きていました。生きている証拠には水を飲めと言われて、しきりに口を動かしているのでもわかります。またその水を飲みたがっていることは、咽喉の鳴る音でも推察することができます。けれどもその水を飲むべく気力がありません、手も利きません、身体も動かすことさえできませんでした。
「仕様がねえなあ、それじゃ俺らが今、口うつしに飲ましてやるから」
米友は口うつしに幸内の口へ注ぎかけました。幸内はふるえつくようにしてその水をゴクリゴクリと飲みました。
「待っていろ、もう一杯飲ましてやる」
米友はまた口うつしにして幸内に水を飲ませました。幸内の口が、もうたくさんだという表情をして米友の口から離れるまで、水を飲ませてやりました。
「ちっとは元気がついたかい。いくらか元気がついたら、お前の所番地を言ってみねえな、そうすればそこまで俺らが送ってやるよ」
しかしながら、幸内はその返事をしたくて咽喉をビクビクと動かすのだけれども、ついに言葉を聞き取らせることができません。