일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

単に監督官庁である通商局の検査官を満足させるための、謂わばひとつの形式に過ぎないのだ――そう思って、船の大きな割りにボウト積載数の尠いことなど誰も気に留めなかった。で、タイタニック号は二十隻の救命艇を積んでいた。その全収容能力約一千人である。そして、この処女――同時に最後の――航海の船客は千三百四十八人――一説には前記の如く二千二百一人、少し開きが大き過ぎるが、二つの権威ある記録にこの別べつの数字が載っている――乗組員八百六十人、一朝事あった場合には、この過半数が海底へ消える可く始めから決定されていたのだ。

が、カアルトンやウホルドルフ・アストリアの最高級ホテルに泊って、誰が安心のために、火事の場合の非常設備などを一応調べてみたりする者があろう。タイタニックは「海のリッツ・カアルトン」である。救命艇のことなんか、船客も乗組員も、てんで念頭になかった。

十二時二十分前である。前に言ったように、船客の大部分は夢路を辿っていたが、起きていた人々は鳥渡異常な動揺が全船を走ったのを感じた。瞬間エンジンが連動機を外れて飛び上ったような、空虚なショックだった。