후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
これに対して、夫人は何時も軽く手を振って答えた。
「あああれ? 御承知で御座いましょう? 亜米利加から参りました財産。一千万法ばかりぎっしり詰まっておりますの。あれでも、すこし小さいんですけれど――嫌ですわねえ、サロンにあんな物を置いて。お眼ざわりでしたら御免遊ばせ。でも、あんまり重いんでとても二階へは上げられませんでしたの」
そして夫人は事も無げに笑ったが、聞かされた客は一斉に度胆を抜かれた。一千万法と言えば四百万磅である。噂の八万磅が何時の間にかこんな途方もない額に上って、正直な人々の驚きと羨望のうちに、ウンベルト夫妻は暫くして凱旋門の向うのアヴェニウ・ドュ・ラ・グランダルメに、宏荘な邸を買って移転したのだった。
こうしてウンベルト家は一躍して巴里一流の、いや、巴里第一の富豪となった。凡ゆる関係の財産家が蝿のように夫人の周囲に群がって来た。その中から選んで金を借りるに、夫人はすこしの不便も感じなかった。夫人の交際は、社会的に世界的に名を知られた人達ばかりとなった。殊にエミル・ゾラ夫妻とサラ・ベルナアルはウンベルト夫人の親友だった。フレデリックの死後、ウンベルト夫人の派手な生活振りは一層激しくなった。